2026.10.09
コラム
現場の「段取り」とは何か|できる人がやっていること
現場では「段取りが大事」とよく言われます。
ただ、未経験で入ると、この言葉が何を指しているのか分かりにくいものです。
「準備をきちんとする」ということ?
それだけではありません。
今回は、熊本市の造園会社いづの造園が、現場の「段取り」について具体的に説明します。

段取りとは「順番を決めること」
ひと言でいえば、限られた時間の中で、どの順番で何をやるかを決めることです。
同じ作業でも、順番が違うと結果が変わります。
例1|剪定の現場
- 先に下の枝を切ると、上から落とした枝が下の枝に引っかかる
- 上から順に切れば、落とした枝がそのまま下に落ちる
上から切る。これが段取りです。
例2|草刈りと搬出
- 全部刈ってから集めると、広い範囲を何往復もすることになる
- 区画を決めて、刈る→集める→運ぶを繰り返せば、移動距離が減る
例3|複数の作業がある現場
- 先に芝を張ってから、周囲の剪定をすると、落とした枝で新しい芝を傷める
- 先に剪定して、片付けてから芝を張れば問題ない
「あとでやり直しにならない順番」を選ぶ。
これが段取りの本質です。
段取りが良い人がやっていること
1.終わりから逆算する
「17時に終わるには、16時半には片付けを始める必要がある」
「そのためには、16時には作業を終える」
「ということは、午後の作業はここまで」
ゴールから逆算して、途中の目標を置きます。
段取りの悪い人は、目の前の作業だけを見て動きます。
2.一度で済ませる
- トラックに戻るとき、必要なものをまとめて持ってくる
- 同じ場所で必要な作業をまとめてやる
- 搬出を1回で済ませられるよう、積み方を考える
「往復の回数」を減らすと、驚くほど時間が変わります。
3.次に必要なものを準備しておく
先輩が次に何を使うか予測して、渡せるようにしておく。
自分の作業だけでなく、現場全体の流れを見ているということです。
4.やり直しにならない順番を選ぶ
- 汚れる作業を先にやる
- 上から下へ作業する
- 埋め戻す前に写真を撮る(あとから撮れない)
- 養生してから作業を始める
5.天候と時間帯を考える
- 午前は日が当たる面、午後は日陰側
- 雨が降りそうなら、屋外の作業を先に
- 週の後半が雨なら、前半に外の作業を寄せる

段取りは「朝」に決まる
いづの造園では、現場に出る前に必ず打ち合わせをします。
- その日の作業内容
- 誰がどこを担当するか
- 危険箇所はどこか
- 使う機械と道具
- 搬出の段取り
- 終了予定時刻
ここで段取りの大半が決まります。
「言わなくても分かるだろう」で始めると、現場で判断がずれます。
そして、判断がずれると手戻りが発生します。
打ち合わせの5分が、午後の1時間を節約します。

未経験者は、どこから身につけるか
段取りは、一度に身につくものではありません。
段階があります。
段階1|言われたことを、言われた順にやる(1〜3か月)
まずはここからです。
このとき、なぜその順番なのかを考えながら動くと、次の段階に進みやすくなります。
段階2|次に何が必要か分かる(3か月〜1年)
先輩が次に何を使うか、予測できるようになります。
道具を渡せる、資材を運んでおける。
現場の流れが見えてきた証拠です。
段階3|自分の作業を組み立てる(1〜2年)
自分が担当する範囲について、順番を自分で決められるようになります。
いづの造園では、2年目以降を「一人でも現場を任せられる職人」と位置づけています。
段階4|現場全体を組み立てる(3年目以降)
何人でどう分担するか、どの順番で進めるか、いつ搬出するか。
現場全体を見て組み立てる段階です。
段階5|週・月の単位で組む
複数の現場、工期、人員配置。
施工管理の領域につながっていきます。
段取りを覚えるコツ
1.片付けを丁寧にやる
意外に思われるかもしれませんが、片付けは段取りの練習になります。
- どこに何を戻すか
- どういう順番で積むか
- 次に使うときのことを考えて置く
片付けが上手い人は、たいてい段取りも上手くなります。
2.先輩の動きを見る
「なぜ今それをやったのか」を考えながら見ると、順番の意図が見えてきます。
3.失敗を覚えておく
やり直しになった経験は、次の段取りに直結します。
「この順番でやると手戻りになる」と一度分かれば、二度と繰り返しません。
4.メモを取る
現場ごとの癖(搬入経路が狭い、この場所は水が溜まるなど)は、書いておくと次に活きます。

段取りは、他の仕事でも通用する
「限られた時間で、どの順番で何をやるか」
これは造園業に限った話ではありません。
- どんな業種でも
- どんな職種でも
必要になる力です。
造園の現場では、これが毎日鍛えられます。
天候、現場の条件、人数、機械。
変数が多いぶん、考える機会も多くなります。
まとめ
現場の「段取り」について、まとめます。
- 段取りとは、やり直しにならない順番を選ぶこと
- できる人は、終わりから逆算し/往復を減らし/次を準備し/天候を読む
- 段取りの大半は朝の打ち合わせで決まる
- 身につく順番は、言われた順にやる → 次が分かる → 自分の作業を組む → 現場全体を組む
- 片付けを丁寧にやることが、段取りの練習になる
- この力は、業種を問わず通用する
未経験で入った最初のうちは、段取りまで考える余裕はありません。
まずは目の前の作業を覚えることからで大丈夫です。
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株式会社いづの造園
- 所在地:〒861-4154 熊本県熊本市南区富合町平原198
- TEL:096-357-4379/FAX:096-357-1303
- 営業時間:8:30〜17:30(土日祝を除く)
- 創業:昭和30年(1955年)
- 許可:特定建設業 熊本県知事許可(特-7)第6510号
- 業種:造園工事業/土木工事業/とび・土工工事業
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