2026.10.05
コラム
松の手入れ|みどり摘みともみあげとは
日本庭園や施設の敷地、公共の緑地にある松は、独特の存在感があります。
一方で、造園の中で最も手間のかかる樹木のひとつでもあります。
「毎年やらないといけないと聞いたが、なぜか」
「他の木より費用が高いのはどうしてか」
「何年か放置してしまったが、元に戻せるか」
今回は、熊本市の造園会社いづの造園が、松の手入れについて整理します。

松は年2回、手を入れる
松の手入れには、時期の違う2つの作業があります。
1.みどり摘み(芽摘み)|春・4〜5月頃
春になると、松は「みどり」と呼ばれる新芽をまっすぐ上に伸ばします。
これをそのまま伸ばすと、枝が長く間延びし、樹形が崩れていきます。
そこで、新芽を手で摘み取る、または折り取る作業を行います。
目的
- 枝の伸びを抑え、樹形をコンパクトに保つ
- 樹形の中で、伸ばしたい枝と抑えたい枝を調整する
- 樹冠内部まで日光と風を入れる
芽の勢いによって、残す量を変えます。
強い芽は多めに摘み、弱い芽は残す。
これによって、木全体の枝の勢いを均一に近づけていきます。
2.もみあげ(古葉落とし)|秋〜冬・11〜2月頃
松の葉は2年ほどで枯れて落ちますが、枝の中に古い葉が残ります。
これを手で揉むようにして取り除くのが「もみあげ」です。
同時に、不要な枝も整理します。
目的
- 内部に光と風を入れる(内側の芽が枯れるのを防ぐ)
- 病害虫の発生を抑える
- 枝ぶりを見せ、樹形を整える
- 雪や風の抵抗を減らす
もみあげをした松は、枝の骨格がはっきり見えるようになります。
なぜ手間がかかるのか
ほとんどが手作業だからです。
みどり摘みももみあげも、一芽ずつ、一枝ずつ手で行います。
機械で一気に刈り込むわけにはいきません。
刈込みバサミで表面を整える方法もありますが、松の場合はそれをすると、
- 葉が途中で切れて茶色く見える
- 内部が蒸れて枯れ込む
- 独特の枝ぶりが失われる
といった問題が起きます。
一本の松に、半日から数日かかることもあります。
これが、松の手入れの費用が他の樹種より高くなる理由です。

放置するとどうなるか
数年手を入れないと、次のような状態になります。
- 枝が間延びして、樹形が崩れる
- 内部の葉が枯れ、外側だけに葉が残る(枝の中が透けて見える)
- 蒸れて病害虫が発生しやすくなる
- 枝が重くなり、雪や風で折れやすくなる
とくに問題なのが、内部の枝が枯れ込むことです。
松は、光が当たらない枝から枯れていきます。
一度枯れた枝からは、新しい芽が出にくくなります。
つまり、元の樹形に戻すのが難しくなります。
「数年放置したが元に戻せるか」というご相談をいただきますが、
時間はかかりますし、完全に元通りとはいかない場合もあります。
数年かけて段階的に整えていくことになります。
松の病害虫
マツクイムシ(松枯れ)
マツノザイセンチュウという線虫が原因で、これをマツノマダラカミキリが運びます。
感染すると急速に枯れ、対処が難しいのが特徴です。
葉が急に赤褐色に変わったら、要注意です。
枯れた松は、他の松への感染源になるため、伐採と適切な処理が必要になります。
マツカレハ(マツケムシ)
葉を食害します。毒針毛を持つため、人が触れると皮膚炎を起こします。
その他
アブラムシ類、ハダニなど。
もみあげによって内部の風通しを良くすることは、病害虫の予防にもつながります。

依頼するときに整理しておきたいこと
- 本数と樹高
- 最後に手を入れたのはいつか……年数によって作業量が大きく変わります
- 現在の状態……樹形が崩れているか、内部が枯れているか
- 希望する仕上がり……きっちり整えたいのか、自然な感じでよいのか
- 作業の頻度……年2回か、年1回か、数年に一度か
- 足場……脚立で届くか、高所作業車が必要か
- 剪定枝の処分
とくに2の年数は重要です。
毎年手を入れている松と、5年放置された松では、必要な作業量がまったく違います。
費用を抑える考え方
毎年やるほうが、結果的に安くなります。
放置期間が長いほど、
- 摘む芽の量が増える
- 落とす古葉が増える
- 整理すべき枝が増える
- 樹形の修正に時間がかかる
1回あたりの費用は上がっても、数年に一度まとめてやるより負担が読めます。
また、年2回が難しい場合は、もみあげ(冬)を優先するという考え方もあります。
もみあげは樹形と健康の両方に効くため、優先度が高い作業です。

熊本で松の手入れなら「いづの造園」
いづの造園は、昭和30年の創業以来、熊本県を中心に造園工事と緑地の維持管理を行ってきました。
公園や公共施設、企業の敷地の樹木管理を長年担当しています。
- みどり摘み、もみあげ
- 樹形の修正
- 病害虫の防除
- 枯れた松の伐採と処分
- 高所作業車を使った高木の作業
まで対応しています。
事業内容は造園事業ページをご覧ください。
まとめ
松の手入れについて、押さえておきたい点です。
- 手入れは年2回。春のみどり摘みと冬のもみあげ
- ほとんどが手作業。これが費用が高くなる理由
- 放置すると内部の枝が枯れ、元に戻すのが難しくなる
- マツクイムシは急速に枯れる。葉が赤褐色になったら要注意
- 毎年手を入れるほうが、結果的に負担が読める
- 年1回しかできないなら、もみあげ(冬)を優先
熊本県内で松の手入れをご検討の方は、いづの造園までお気軽にご相談ください。
対応エリア
熊本市(中央区・東区・西区・南区・北区)を中心に、熊本県内および周辺の隣県で対応しています。
公園・道路・学校・公共施設などの公共工事から、工場・事業所・商業施設・集合住宅といった民間の敷地まで実績があります。
株式会社いづの造園
- 所在地:〒861-4154 熊本県熊本市南区富合町平原198
- TEL:096-357-4379/FAX:096-357-1303
- 営業時間:8:30〜17:30(土日祝を除く)
- 創業:昭和30年(1955年)
- 許可:特定建設業 熊本県知事許可(特-7)第6510号
- 業種:造園工事業/土木工事業/とび・土工工事業
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